埼玉県高次脳機能障害者支援センターの方から、大人と子供の違いや、発達障害との違いなどを教えていただきました。
子どもの高次脳機能障害は、脳が未熟な段階で受傷してしまうので、発達が緩やかになり、同年代の子との差が広がってしまう。また、発達障害と比べ症状が複雑に絡む傾向にあるそうです。
次に『高次脳機能障害の子どもを持つ家族の会 ハイリハキッズ』のお二人から体験談を伺いました。
お二人とも、お子様が体調を崩した際に何度も病院にかかっても早期に適切な診断、治療を受けられずに脳症から高次脳機能障害を受傷されたそうです。
私も、高熱が下がらずに数回近所の病院に行った際「風邪です」と解熱剤を渡されるだけで、結局脳炎から高次脳機能障害になった経緯があるので他人事とは思えずに胸が苦しくなりました。
高次脳機能障害は、記憶・注意・認知的判断などの「高次な」脳機能の障害で、外見上ではわかりにくく、周囲の理解を得られにくいという特性があります。また、障害の内容によっては本人でも気付きにくいことが特徴です。
幼少期に発症した場合、大人でさえも自分で気付きにくいのにどうやって気付くのか…。毎日見ているご両親が異変に気付いて医師に相談しても、医師に知識がないと対応してもらえない。(冗談なようですが、本当にある話。しかも珍しくない。)
高次脳機能障害は受傷・発症後1年程度までの時期が認知訓練の訓練効果がもっとも高い時期と言われているのに、すぐに診断してもらえないとその時期を逃してしまいます!
それなのに、埼玉県は高次脳機能障害の支援拠点である埼玉県総合リハビリテーションセンターで小児(中学生未満)の対応ができません。埼玉県は高次脳機能障害への支援は十分でないと思っていますが、子供への支援は更に不十分!早急に対応していただきたいです。
この問題については、セミナーにいらっしゃっていた、こんの桃子埼玉県議会議員が一般質問などを通じて問題提起してくださっています。
▼2023年6月26日定例会〈一般質問〉 4小児の高次脳機能障害について
https://konnomomoko.com/activity-report/assembly/28402/
埼玉県議会議員こんの桃子さんのサイトへリンクします
子どもは大人と違い、発達の頃合を見ながらその年齢にあった支援をしていくことが必要です。適切な支援がなく記憶障害などのため二次的な学習障害に陥り知的発達が追いついていかない、劣等感に苛まれて心を病んでしまうなどの問題が起きることはなんとしても防がないといけません。
そのためには、大人にも増して重層的支援体制が不可欠です。埼玉県全ての市区町村で支援体制を築けるために自分でできることをやっていきたいと思えた時間でした。
ハイリハキッズさん応援しています!
支援されていた高次脳機能障害支援センターの皆様
こんの桃子埼玉県県議会議員
子どもの高次脳機能障害を取り巻く支援体制作りをよろしくお願いいたします。
<2月2日追記>
春日部市で開催された令和5年度 第1回春日部市青少年健全育成審議会で、かすかべっ子幸せ応援プラン事業進捗管理について「発達障害や高次脳機能障害の児童への問題が顕著になっているが具体的な手立てがなされていない。特に、高次脳機能障害を持った児童に対しての専門的なサービスが必要である」との提言があったので、春日部市役所障がい者支援課に、こども育成課と協力し、子どもの高次脳機能障害を取り巻く環境の整備促進をお願いしてきました。
声を上げないとニーズがないと判断され放置されてしまうので、未来の子どもたちのためにもドンドン声を上げていきましょう!